台南消防博物館:歴史探訪と防災学習

台南市 中西区
観光
台南市中西区にある消防博物館は、駅や林百貨、文学館、美術館、呉園藝文中心などの観光スポットに近く、日帰り旅行に最適です。

博物館の展示スペースは1階から3階まであり、清朝時代、日本統治時代、戦後の消防の歴史を紹介し、関連する文化財や写真を展示しています。また、消防士による消防説明、救急業務紹介、特殊部隊紹介と任務、防災知識教室、VR地震救助体験など、豊富な内容があります。最新のイベント情報は、公式サイトで確認できます。

館内では、中国語、英語、日本語の3つの言語で案内情報が提供されており、各国の観光客が台湾の消防の歴史を理解しやすくなっています。


湯徳章記念公園のロータリーを過ぎると、歴史を感じさせる白い建物に目を奪われます。これは日本統治時代に建てられた合同庁舎です。建物の頂上にある高塔は、1930年に完成した当時「火見楼」と呼ばれ、当時の台南市内で最も高い建物であり、木造家屋が中心だった市街地で火災を監視する重要な役割を果たしていました。

合同庁舎は台湾唯一の消防博物館であり、台南の消防の発展にとって深い歴史的意義を持っています。見学を通して、台南の消防の発展史を理解するだけでなく、消防隊員が市民の安全を守るための苦労を実感することができます。

「住吉秀松」は、日本統治時代に台南で近代的な常備消防を始めた重要な人物です。1919年、住吉秀松は台南で最初の消防組織である「台南消防組」を設立しました。住吉夫妻は多くの学生を支援し、消防車を寄贈したり、消防塔を建設したりするなど、消防組のリーダーとして10年以上活躍しました。

【送火神】台湾では、多くの民俗信仰が地域にとって重要な活動となっています。台南には迎火神、送火神の儀式があります。「火」は民間の信仰において、光明と清浄を象徴し、多くの儀式で火を使って清める動作を行います。火はまた文明の進歩を象徴し、人々に尊敬と崇拝を受けています。平安と順調を祈り、年末に邪気を払い、火を渡って幸運を祈ります。



この消防記憶の壁には、歴史的な思い出の品々や写真が展示されており、市民を救うために命を捧げた消防英雄たちの記録が刻まれています。消防隊員への心からの感謝を表しています。一枚一枚の写真、一人一人の人物に物語があり、見終わった後は、彼らの貢献に感謝せずにはいられません。


「孫政中」は1996年3月に義勇消防隊に入隊しました。2003年6月26日午後9時29分、台南県仁徳郷の宝生聯運公司倉庫(金車飲料倉庫センター)で火災が発生しました。台南県と市の消防隊員が全力で消火活動を行いましたが、鎮火後、火災現場を調査したところ、台南市から応援に駆けつけた37歳の南門義勇消防隊第二分隊第三小隊長、孫政中が殉職しているのが発見されました。


館内は空間を有効活用し、消防用の滑り棒も階段の間に展示されています。火災警報が鳴ると、2階から一瞬で滑り降りることができた消防滑り棒は、台湾最古の消防滑り棒です。


1964年製の「移動式消防ポンプ車」は、主に大規模工場で使用され、電力でモーターを起動します。電力が不足している場合は、揺動アームを使用してエンジンを起動できます。


館内では、救助用の破壊ツールや消防用品が詳しく紹介されており、地震時に建物が倒壊した際に生存者を探すための「伸縮式映像音響探知機」も展示されています。

最後に、2つの深刻な地震による建物の倒壊の様子が展示されています。1つは1964年の白河大地震(リヒタースケール6.3、台湾で第二次世界大戦後、921大地震に次いで死傷者が多かった地震)、もう1つは2016年の美濃地震(リヒタースケール6.6、最大震度は台南市新化で7、台湾史上、単一の建物倒壊による死傷者が最も多かった地震)です。

『消防博物館』(旧台南合同庁舎 / 消防史料館 / 防災教育館)
住所:台南市中西区中正路2-1号
電話:06-2975119#2202
開館時間:月曜休館、火曜~日曜09:00~18:00
料金:無料
Published in 2021